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2009年02月10日

高橋名人インタビュー「16連射&裏技の真相」について

今回は高橋名人について。
レトロゲームのことを書いている以上、高橋名人は避けては通れない人物でありヒーローです。だいたいのことはウィキペディアに載っているんだけど、載っていない部分を重点的に調べてみた。

資料は2003年コンテニューVol11「プロレスゲーム大全」より抜粋。この本、プロレスゲームの歴史がわかりやすくまとめられてて、そっちメインで購入したんだけど、なぜか高橋名人のインタビューも載っててラッキー!みたいな。それ以外にファミ通の資料も併用していきます。




ンじゃスタート。



コンテニューVol11「プロレスゲーム大全」高橋名人インタビューより抜粋。


名人は今でも16連射ができるんですか?

「できません!だって無理でしょ(笑)。年寄りに体力のこと聞いちゃダメです。今では13連射くらいかな。」


これはウィキペディアと同じ。




そもそもいつから名人と呼ばれるようになった?

「85年の2月に小学館さんが「コロコロまんがまつり」というイベントをやりまして、それにハドソンも参加していたんです。そこで「イベントで一度ステージに立ってみない?」と言われたのがきっかけですね。でも、ここで「高橋名人」が生まれたわけではなくて、その時は単なるハドソンの高橋利幸だったんです。おかげさまでイベントは大盛況だったので、その夜に、

「これ、全国でやったら面白いよね!」

という声が上がって、それが全国キャラバンという発想になったんですよ。それから一気に話が進んで、たとえば、ラジオ体操などでは目の前で「こうやるんだよ」と手本を見せてくれるお兄さんがいるよね。「スターフォース」でも「こういう風にやれば点数が多く取れるんだよ」というお兄さんが必要じゃない?という話が出たとき、みんなが俺をじっと見てるのね(笑)。

で、その手本を見せるお兄ちゃん役に決まっちゃったんだなぁ。そんな感じで3月には全国キャラバンが動き出したわけだけど、コロコロの6月発売号にスケジュールを出さなきゃいけなくて、ぜんぜん時間がない!。それで、とりあえずダイエーさんにお願いをして、まずは全国のダイエーを軸に回ろうと。そこで、「日本の北から南まで回るの、俺ひとりじゃ無理!」という話をしていたら、当時「マイコンショー」に毛利(公信)が来ていたんです。

「こういうもの作ってます」ってファミコンの同人誌を渡されて、それで、

「君ってゲームうまい?ちょっと会社に来いよ」という風になってね。そのときに、

「今度スターフォースというソフト出すんだけど、ちょっとプレイしてみなよ」

と。そうしたらやっぱり上手だったので、

「君さ、夏休み1ヶ月でいいんでアルバイトしてみないか?」

と(笑)。
それが毛利名人誕生のきっかけだね。」




なるほど。
これが毛利名人との出会いだったのか。
毛利名人のインタビュー記事探してたら、ファミ通2000年11月24日号に少しだけ書いていた。


以下ファミ通より抜粋



毛利名人インタビュー

毛利さんが名人と呼ばれるようになった経緯を教えてください。

「ハドソンがファミコン版のスターフォースを出展したショウで、隠しボーナスとか出しまくってプレイしてたんだ。当時ゲーセンでスターフォースをやりまくってたからね。そしたらハドソンの中本取締役にスカウトされたんだよ。」



なるほど。でもそれだとハドソンのゲーム以外プレイできなかったんじゃないですか?

「うん。スターソルジャーのときなんかは映画にも使われていたので、プライベートの時間を割いてスターソルジャーをやってたね。」



映画の話が出ましたが、毛利名人と高橋名人がゲームで対決する映画を撮ることになった経緯は?

「最初は冗談だと思って本気にはしていかったよ。時間が経つにつれて話が進んで、映画を撮るという話になった時はビックリした。」



で、どちらが勝ったのですか?

「引き分けってことになったね。でも、観客の大半は高橋名人のファンばっかりだったんだ。まるで彼の故郷の札幌で試合をしているような感じだったよ」


とのこと。
「GAME KING 高橋名人VS毛利名人」(86年公開・東映)では、連射でスイカを割る高橋名人。トランプを立てる毛利名人。対決の結果は3勝2敗で毛利名人の勝ちだが、トータル点数では高橋名人の勝ちという微妙な設定。記事によると、


「あの試合、スターソルジャーのマスターアップの3日後だったんだよ!(高橋名人談)」


という衝撃の事実が明らかに。





高橋名人誕生!

「スターフォースを発売して、「おはようスタジオ」とかに出演するようになった頃、任天堂さんが「スーパーマリオブラザーズ」を出したの。それからは世の中ファミコン一色。でもマスコミが周りを見渡しても、ファミコンについてしゃべれる人が誰もいなかった。それで、たまたま俺のところにいろいろと話が来たんです。85年の年末にやったイベントに東京新聞が取材に来て、

「現代の子供のヒーロー、高橋名人」

という大きな記事になったんだけど、それが出た翌日には「文芸春秋」や「フライデー」などから取材が殺到して、ここで一気に「高橋名人」が盛り上がりましたね。

「ゲームは1日1時間」

って良いこといってたじゃない?(笑)。
それがお母さん方からも共感を得たんだよね。」




ふむふむ。
「高橋名人」という名が普及したのは東京新聞の功績が大きかったのか。ちなみに、「ゲームは1日1時間」という名言は、

「とある問屋さんから、

「ゲームを売っている会社の人間が、1日1時間しか遊ばせないようなことを言うとは何事だ!」

と、クレームが入ったことがあって役員会議まで開いたんだよ(高橋名人談)」



ということもあったらしい。





裏技の真相!!

「裏技もこの頃に生まれた。ファミコン版「ロードランナー」で、ハシゴで右手を上にして止まっていると敵がすり抜けていって死なないという一種のバグが発売後に見つかって、すでに100万本も出荷しちゃってて、どうしようとなった(笑)。それで、コロコロさんとも話して、


「だったら、これに名前をつけるといいんじゃないか」


ということになったんです。


「普通のプレイが表なんだから、裏ということで、裏の技…裏技!いいじゃん!」


と。だから、すべての裏技はロードランナーが始まりです。」



ふむふむ。裏技という言葉が生まれたのはロードランナーのバグ技がキッカケと。実際はゼビウス(アーケード)の方が先だろうが。




「それで裏技という言葉ができたから、「隠しコマンドとか入れてみるのも面白いなぁ」ということで、狙っていろいろな裏技を入れたの。そしたら、とあるメーカーがバグをすべて裏技と言い張っちゃうなんてことをしたりして。画面が止まったら、


「これは画面が止まる裏技です」

とかね。
どう見たってバグだろって(笑)。それでウチは、


「それバグ技じゃん!バグと裏技は違うんだ!」


と主張したね。ウチも最初はバグだったのに(笑)。」




裏技はバグの逃げ口実に使われたことは有名。
遠藤氏もそれを懸念していた。





16連射の真相!!

連射という言葉はいつぐらいにできたんでしょうか?

「1回目のキャラバンのとき存在しなかったね。キャラバンの後、子供から、

「名人はスターフォースのラリオスをやっつけるのがとっても早いけど、一体どれくらいのスピードで撃ってるの?」

という質問のハガキが来て、それでどうやって調べようかということになった。ラリオスは光ってから8発撃つと倒せるけど、光る前に撃つと撃った分だけ8発に加算される。


それで、光る前に何発撃って倒せたかで調べようと。そうしたら、8発まで成功したので、8+8で16発。

「16という数字はいいねぇ。16…16連射!いいじゃん!」

と、これが16連射誕生の瞬間。85年の9月か10月くらいですね。」



これはウィキペディアにも載っていないので知らない人も多いのでは。16連射は子供からのハガキがキッカケだったのだ。ウィキペディアではこのような記述がある。


全盛期でも短い時間だけ16連射ができただけであり、プレイ中常に16連射を継続していたわけではない。なお、全盛期にシュウォッチでスコア170以上(17連射/秒以上)の記録を出した事がある。当初から瞬間速度では16連射以上も可能だったが、語呂の良さや仕事柄16進数に親しみがあったなどの理由から16連射ということにした、と後に語っている。



ちなみに連射がらみのエピソードもコンテニューに載ってた。



ジョイカード誕生秘話

「敵の配置などを覚えるため繰り返しプレイする際に連射するのが面倒ということで各人自ら連射パッドを製作。それを使っていると「それ、便利そうだな」といって専務が持っていった。それでもう1個作ったら今度は常務が持っていった。それでもう一個作ったらハドソン会長が持っていった。

「こんなに持っていかれるなら、きっと売れるんじゃないか」

という経緯で誕生したのがジョイカードMk2なのだ!」




ジョイカードにも歴史ありといったところか。
ジョイボールもどうやって生まれたのか気になるところではある。





以下ファミ通平成18年6月16日号の高橋名人のインタビューより抜粋


「(86年は)ソフトは出せばいい。ゲームは売れるという感じで、雨後の竹の子のようにソフトハウスが出てきて、同時に淘汰されていった時期ですね。

映画の台本を書いたのが渡辺浩弐さんだったんだけど、ゲーム業界で生きていけるって思ったのはこの時じゃないかなあ(笑)。僕自身もテレビ出演だ雑誌取材だで、ものすごく忙しかった時期ですね。あの名人ブームの頃って、ゲーム業界前全体のことを見渡す余裕なんてぜんぜんなくて、与えられた仕事をこなすので精一杯という感じでした。だって、朝出社したら1時間おきに丸1日ビッシリ取材が入っているんですもん(笑)。そういった意味で、86年は周りに振り回された印象が強いなぁ(笑)。」



とのこと。
キャラバンが1番盛り上がったのも86年スターソルジャーだった。16連射をひっさげてプレイしている名人は少年たちのヒーローだったのである。





ビバ、ファミコン戦士!

「この機会にひとつ問いたい。それはね、みんなが思っている高橋名人と言うのは実は違うんだよと。みんな、実物とマンガの世界をごっちゃにしているんだよ(笑)。ウンチを投げてセミを撮っていた…って、そんなことするわけないでしょ!。熊と腕相撲して空手チョップしたら札幌揺れが起きたとか、ヨーヨーで宇宙船を元に戻したとか、できるわけがない。みんなマンガの世界。そこをね、「もうイイ歳なんだから気づけよ!」と(笑)。なんで30にもなる大人がいまだに気づかないんだろうって、この頃ヒジョ〜に不思議です。「パッドにバネをしこんでて警察に捕まった」って噂話も、だいたいバネが入ってたら連射できません。」


マンガだけならフィクションで終わったかもしれないですが、映画があったじゃないですか。実際に指でバイクを止めたり、指でスイカを割ったりするシーン。


「あの映画もすごくてさ、体格だけで「力の高橋、技の毛利」って構図になってたけど、俺が細くて毛利が太ってたらさ、逆だったんだよ。俺のほうがホテルで泳ぎながらトランプ立ててたんだよ!まあ夢は夢でいいんだけどね。

昔はいろいろ夢があったよ。嬉しいことに、現在25〜40歳くらいのファミコン戦士だった人って、今のイベントなんかですごくノッてくれるんだよね。一方で、今の子供たちって変に冷めてるところがあって、非常にやりづらいという(笑)。」




最後になりますが、スイカ割りはフィクションだったんでしょうか?

「だから、そろそろ気づこうよ!」





まとめ
1、高橋名人の名前がメジャーになったのは、東京新聞に取り上げられたことが大きかった。

2、16連射が生まれたのは、85年の9、10月くらい。85年スターフォースのキャラバンが終わったあと。

3、裏技という言葉が生まれたのはロードランナーのバグ技がキッカケ

4、パッドにバネをしこんでて警察に捕まったというのはガセ。



こんなところ。




あとがき
ファミコン世代にとって高橋名人はヒーローであり、誰しもが憧れた。当時のゲーム業界を象徴する存在だったですなあ。あのころに比べると今の子は冷めちゃってるという印象はあるね。映像技術面は向上していても、ユーザーが冷めているとどうしようもない気がする。最近のゲーム事情はあまり知らないけども、友人によるとネトゲは韓国、FPSは洋ゲーに負けてしまっているらしい。

ゲーマーで有名になっている人ってここ数年でいるのだろうか?。私が知っているかぎり、ゲーマーで有名になったのって高橋名人を始めとした名人ブームの後、バーチャのブンブン丸や新宿ジャッキー、池袋サラとかの鉄人と呼ばれた人たちが最後。ぜひともゲーム大国日本復活のため、高橋名人のようなカリスマゲーマーが出てきてほしいものである。それにはカリスマ的な作品の登場が不可欠なのも事実ではあるが。


おしまい


関連
遠藤雅伸氏インタビュー「ゼビウス開発秘話」について

竹内倫氏インタビュー「クソゲーが生まれる理由」について
posted by ふうのしん at 10:58 | Comment(8) | TrackBack(0) | ファミコン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毛利名人の始まりがバイトだったとは。
当時は、近所のハローマックに高橋名人が来たって噂が流れて駆けつけたもんですわ、いや懐かしい。
Posted by 名前 at 2009年02月10日 16:24
>ジョイカード誕生秘話

これは…w
発明は必要の母とはよくいったものですよね

今年自分に来た年賀状は
(事前に申し込んでおいた)高橋名人と
車の保険屋だけでしたw
Posted by MEL at 2009年02月11日 15:09
ゲーマーで有名な人のなかで、梅原がスト4で再び名を上げていた?と聞きました。よくわかりませんが、スト4のランキングでもトップだったとか。途中敗退でしたが、全国大会にもでていました。
あと関係ないですがクソゲーオブザイヤー2008がメジャーwiiパーフェクトクローザーに決定しました。クソゲーってクソな部分が雑誌ではほぼ公表されないので、ネットで有志が書く記事のほうが面白いです。
Posted by 真犬太郎 at 2009年02月11日 15:09
16連射のつぶやき・・・
毎日チェックしてますw(←だから?
Posted by ヘーロー at 2009年02月11日 21:49
こんにちは
最近ゲームで有名な人って、ゲームセンターCXの有野課長ぐらいしか思いつかないです。高橋名人も番組に出てましたしね。
Posted by モノポール at 2009年02月13日 15:24
こんにちは
最近ゲームで有名な人って、ゲームセンターCXの有野課長ぐらいしか思いつかないです。高橋名人も番組に出てましたしね。
Posted by モノポール at 2009年02月13日 15:25
17連射以上出していたとは!
16連射が名人の最高記録だと思ってました。
Posted by   at 2009年02月15日 18:35
ゲームで有名じゃないけど、SMAPの草薙と香取は本当にゲームが好きなんだと思う。
去年のスマステで懐かしいゲーム特集でのはしゃぎっぷりは微笑ましい光景だった。
Posted by シエスタ410 at 2009年02月15日 21:28
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