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2008年10月08日

煩悩ゲームの世界

今回はいままでと少し趣向を変えて。
たまには女性視点からのゲーム感を考えてみるのもいいんじゃないか?って突発的に思ったので。この分野はさすがに専門外なので教科書を用意させていただいた。


煩悩ゲームの世界
女のコにしか見えないゲームワールド
著者 鈴木純平
2001年発行




昔勉強のため購入した本。2、3回パラパラ読んだ程度だったんだけど、改めて読み返すとこれが面白い。この煩悩ゲームという楽しみ方を私なりに解説してみよう。



煩悩ゲームってなんやねん


至極もっともな意見だと思う。
以下、教科書の冒頭より抜粋。


煩悩ゲームとは

「あなたは知っているだろうか。ゲーム誌には載っていないゲームジャンルがあることを・・・

煩悩。それは愛。
煩悩。それはロマン系。

普通に遊べば普通のゲーム。しかしひとたび煩悩乙女がその煩悩力を春の嵐の如く野に放てば、たちまち友情は運命をも変える愛の絆へ、おぞましき悪役である男の言葉は、我が身の破滅を知り英雄に叩きつけられる愛の叫び。そんな乙女のステキで不思議な幻覚症状を引き起こし、ピュアでナイーヴな乙女の煩悩中枢をさわさわと撫でるようで、わさわさと揺さぶられるような、ゲーム界という池に浮く蓮の花のような、イノセントなゲームたちの称号。それが煩悩ゲーム」



・・・なんのこっちゃ解らんぜよ。
あまりにも抽象的すぎる。もっとオッサンでも分かるように書けっつーの。まったく使えない教科書である。



「この世にはToHeart」のマルチたんのエッチなマンガがあるように、「FF7」のセフィロス様のエッチなマンガもあります。小説もあります。悶々と想像もしています。煩悩です。容赦なく全開です。

ここで注意しなければならないのは、セフィロス様で煩悩といっても「セフィロスとエアリス」などではないということです。煩悩とは「セフィロスとクラウド」とか「シグルドとバルト」、むしろ「マリオとルイージ」のように♂と♂ということです。

こういった男同士の組み合わせを「カップリング」と呼び、カップリングを構成するキャラクターを「セフィ×クラ」や「セフィクラ」のように表記します。前の名前の人が「攻」、後ろが「受」となります。「やおい」と呼ばれる世界のルールと偶然に一致!ではありません。そのものです。」



なるほど、これは分かりやすい。
つまり、「やおい」そのままってことですな。
ゲームに登場するキャラクターを用いて、男同士のカップルを想像して楽しむといった感じ。それが煩悩ゲームの正体ってことか。



「しかし、男同士といっても油断してはなりません。特殊能力を備えた煩悩力者は、女の子ジタンやゼルダ王子のように、性別をも変化させることがあります」


これはすげー。
ハイレベルな煩悩力者になると、キャラの性別までも変えて楽しむという遊び方ができるのか。確かにそのスキルがあれば多彩なカップリングで楽しめますな。私もゲームイマジネーションスキルはなかなかのものであると自負しているんだけど、さすがにキャラの性別までは変えたことはない。上には上がいるものである。



つまりギャルゲーの女の子バージョン?

「違います。男の子向けのギャルゲーと、女の子向けの煩悩ゲームは一見、対になるゲームジャンルに見えてしまうのですが、実際にはかなり違っています。

多くの場合、男の子は「かわいい」という素直な感想や、「女の子のエッチな姿が見たい」、「萌えるシチュエーションが見たい」と妄想します。これは「自分と女の子」という関係でゲームを楽しんでいるのですが、それに対し煩悩少女は「自分とクラウド」といった関係ではなく、どういったわけか「セフィロスとクラウド」という、「他人と他人」を結び付けようとする近所のお見合いセッティングマニア的、縁結びおばさん的方向へ能力が向いています」


そうなるのかなあと。
私もギャルゲーはそれなりの数はこなしてきたけど、主人公に感情移入できたほうが楽しく感じるからのう。

以下、ゲームラボ2000年3月号の「美少女ソフトシナリオ講座」の主人公のキャラ設定より抜粋。


「ごらんのようにあまり特徴がありません。これはもちろん、特定のイメージを与えないことでプレイヤーが主人公と一体化できるようにするための配慮です。」

なるほど。
製作側も考えて作っているのね。ギャルゲーの主人公キャラのボイスが無いのも、感情移入させるための配慮なのでしょうな。そういや「あやかしびと」の主人公、如月双七や、リトルバスターズの主人公、直枝理樹にはボイスがあったので違和感を感じたっす。あれは傍観者として楽しめという位置づけだったのかね。


関係ないけど、コンシューマーゲーム的に考えるならば、

男性がギャルゲープレイ時の主人公の位置づけ

プレイヤー=主人公=ドラゴンクエスト的


女性が煩悩ゲームプレイ時の主人公の位置づけ

プレイヤー=傍観者=ファイナルファンタジー的


・・・違うか・・・。こう考えてしまうと男性はドラクエ派、女性はFF派ってことになるからなあ・・・。変な例えになってスンマセン。スルーしてください。



「多くの男の子の場合、キャラクターやイベントに萌えるか否かは、そのゲーム内でのデキに大きな比重がかかります。設定よりもイベントという感じでしょうか。設定というのは味付け程度の意味です。

それに対して女性煩悩ゲーマーの思考では、ゲームに出てくるのは、ある出来事の一部だけだと捉えています。つまり、実際に色々ある中で、ゲームに出てくるシーンというのは、たまたま映し出されただけということです。

しかし、煩悩ゲーマーには本当の映像が見えています。端折られてしまった台詞も聞こえています。そう、まさに煩悩。煩悩ゲームは画面の中にあるのではなく、自分の中にあります。」



つまり、女性の妄想力はスゲーってことを言いたいんだと思う。



「煩悩乙女の場合は、オフィシャルの物語を「それも一つの見方だよね」と考え、一度ゲームをバラバラに分解して、それを自分なりに組立て直すことで、そこからゲームに現れなかった本当の物語を見出すという方法をとります。

その結果、完全にオフィシャルに合致していながら、完全にオフィシャルと異なるという、一見矛盾したことを成し遂げています。つまり、


煩悩ゲームとは、ゲームそのもののジャンルではなく、そういった物語と人物の分解と再構築に向いたゲーム

のことを意味しています。
「それでもセフィロスとクラウドはヤらねーだろ」と、心ない男に言われるのは女の子もわかっています。

そこで愛と煩悩と「ぜってーくっつけてやるコノヤロー!」という気迫で二人の過去を探り、素行調査をして、お見合いの舞台をセッティングし、よそいきの服を着せ、はては演技指導や化粧までキャラクターに施し、


「ほーら、やっぱり私の思ったとおり最高のカップリングだね。このカップリング以外何があると?」

というレベルまで煩悩力を高め、行使するのです。」


・・・分かりやすく説明するならば、キャラクター以外、キャラの性格、性別や服装、ゲームの公式設定、ストーリーなどを全て真っ白にして、そこから自分なりの物語を再構築する。・・・これは神にしか成せない技なのではないだろうか。煩悩乙女は、涼宮ハルヒのごとき神の力を有しているというのか・・・私の想像力なんて足元にも及ばないのう・・・。


あとは煩悩ゲームベスト7が掲載されてた。
いろいろ設定例など挙げているんだけどそれはハショりました。高度すぎてついていけん。

煩悩ゲームベスト7

ファイナルファンタジー7
東京魔人学園 剣風帖
幻想水滸伝シリーズ
女神転生シリーズ
ゼノギアス
ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズ
アンジェリークシリーズ


これら作品をぱっと見ると、ある共通点がある。
それは全ての作品で美形キャラクターが登場していること。煩悩ゲームはキャラクターデザインによる影響が強いみたい。美形キャラが登場しないと成立しないのかも。

最後に、いつ煩悩ゲームの世界にトリップしてもいいように、オッサンでも分かる煩悩ゲーム用語をまとめておいた。


煩悩ゲーム用語集

「煩悩」
仏教用語。人が捨てることの難しい百八あるといわれる思いのこと。体を六つに分け、それぞれの三つの好悪平、六根三種とし、心を乱す色声香触法それぞれの苦楽捨、六塵三受の合わせて三六の煩悩。その過去、現在、未来で百八つの煩悩をさす。



「やおい」
煩悩ゲームの元となる思想の一つ。同人誌における女性向けホモ作品の総称。商業誌での同じ傾向の作品をさすこともある。



「ボーイズゲーム」
ボーイズラブゲームとも言われる。ギャルゲーに対抗してできた言葉で、商業誌におけるやおい作品をボーイズ(ラブ)と呼んでいることから、女性向けホモネタゲームのことをこう呼ぶ。



「カップリング」
やおい用語。二人の組み合わせ、カップルのこと。CPとも略される。



「攻(め)」
やおい用語。いわゆるタチ役。



「受(け)」
やおい用語。いわゆるネコ役。



「関係記号」
カップリングを構成する人物をA、Bとすると、

A×B(またはAB) 
Aが攻め、Bが受けを表す。

A→B A←B
AがBに片思い的状態。またはBがAに片思い的状態のカップリング。

A&B(またはA+B)
一般に恋人同士までいかない状態。
他にも記号を用いることがありますが、×、→以外は共通した意味を持たないと考えた方が良いようです。アメリカではスラッシュと言われ、A/Bと表記。攻めと受けの順は不定。



「逆カプ(逆カップリング)」
A×Bに対するB×A。近いようで遠い。

使用例
「友達です。逆カプですが(汗)。」



「前提」
カップリングに対して、特殊な条件が追加されている時に、カップリングに付記されていることがある。


A×B(B←C前提)
A×B(B女性化前提です)




「年下攻め」
年下が攻めとなること。好みと限度が別れる。

使用例
「やっぱ小学生攻めのリーマン受けでしょう」
「私年下攻めダメ・・・」




「総受け」
カップリングを組むと、必ず受けとなること。またはそういったキャラクター。

使用例
「当サイトは主人公総受けです。」

※総攻めという言葉もありますが、攻めを中心に考える人は少数派なので、あまり目にすることはありません。



「誘い受け」
受け用語。企みによって攻めを誘惑する受け。凶悪な天然に対して使うことも。



「下克上」
表面的な地位が下である者が、攻めとなっているカップリング。



「リバ(シ)」
リバーシブル。受け攻めが自在であるカップリングに付記する。


A×B(リバ)

これも人や対象によって好みが別れる。



「ショタ(キャラ)」
幼い男の子のこと。由来は実写版「鉄人28号」の金田正太郎から。



「甘甘 大甘」
甘い雰囲気のカップリングのこと。またはそういった状態。



「鬼畜」
激しい行為。または激しい行為をする攻め役。

使用例
「スイマセン今回鬼畜デス(汗)」



「萌え(る)」
興奮すること。

使用例
「大人リンク萌え〜」



「萎え(る)」
なえる。興奮が冷めること。



「眼鏡」
めがね。重要なアイテム。



「傷」
肉体的な傷。精神的な傷。どちらも重要。
顔に傷のついたキャラクターも多い。



「ルビー・パーティー」
コーエーの女性製作チーム。「アンジェリーク」、「遥かなる時空の中で」などを手掛ける。


あとがき

ゲームの楽しみ方というのは人それぞれだと思う。

「ゲームのアイデアは出尽くした」

これはスーファミ時代から言われてた。
もっとも、その後ネットゲームや音ゲー、インターフェースが画期的なWiiやDSなどが登場してるから一概には言えないかもしれないけど。ただ、製作側から用意された作品のゲームとしての楽しみ方だけではなく、自分なりの作品に対する愛で、遊び方の輪を広げるという考えには賛成。

ゲームの遊び方は無限の可能性がある。
ある時間内にクリア、あるいはアイテム制限などの、いわゆる「やりこみ」や「早解き」、クソゲーをひたすらプレイするなどの楽しみ方。だから、煩悩ゲームも一つの遊び方として確立していると思う。実際私もドラクエの歴史考察なんかは勝手に想像して書いたしね。さすがにキャラ設定やストーリーの再構築まではしなかったけど(汗)。


おしまい
posted by ふうのしん at 13:07 | Comment(2) | TrackBack(0) | オッサンでも分かる煩悩ゲーム講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こういった凄まじい妄想力を有している人は、ある意味ゲームを骨の髄まで楽しめる人なんだろうなあ、と思いました。
正直、僕の想像のつかない世界ではありますが^^;


>眼鏡
何処かのレビューで読んだのですが、BLゲームで一番人気のあるキャラの「属性」は鬼畜眼鏡≠ネのだそうです。
妄想力…恐るべし(苦笑)
Posted by じぇふ茶 at 2008年10月09日 01:14
>じぇふ茶さん
想像して楽しむことは楽しいですが本当に上がいるものです。鬼畜眼鏡っすか・・・なんかスゲー怖そうっす。なぜかジャスティス学園の恭介が頭に浮かんできました(笑)。
Posted by ふうのしん at 2008年10月10日 15:54
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